中さんのつぶやき

1
「温故知新・古きを尋ね・新しきを知る」 2017.4
2
「プロとアマチュアの世界」 2017.7
3
「以心伝心」 2017.10


「中さんのつぶやき・NO3」



「 以 心 伝 心 」                2017・10・1 

 このシリーズ3回目になる。あくまでもサッカーの技術の中で大変重要な事を言っているつもりである。パスの技術の中で最も大事な事は「以心伝心・云わず語らず」意志が通じなければ、ボールは繋がらない。だから同じチームでの外国人との間でもナイス・パスは生まれる。それはチーム戦術の理解と、あるレベルの基本技術があればできることだと思う。半世紀も昔話になるが当時はWMフォーメーションの時代で、湘南高校が忠実な4人のディフェンスラインで関東大会を戦い優勝した楽しい思い出がある。(42・43回生)が先日「古希」を迎えた集まりがあり。楽しそうに当時を振り返っていた。私にとっても古き良き時代の楽しい思い出である。今年のチームが夏合宿を茨城で行い一日参加して見て来たが、基本的な技術はかなり出来ているが、チームとしての、意思の疎通が,不完成だと強く感じた。チームになる。チームとして完成する。「以心伝心」のあるチームには遠かった。
 冬の選手権大会2次予選の結果であるが既に報告されているので細かいことは省くが、ベスト16、前まで勝ち上がったことは、高く評価できる。未熟であれ3年生は良き思い出の多い湘南の生活だったと想像している。古き良き時代のOB達が数名応援に来られ、期待に沿えず敗れてしまったが、湘南高校が只勉強だけをする、大学進学のみを追い求めるなら湘南の魅力は失われてしまう。来年もその先も冬の高校選手権大会へ出場できる夢を追い続けて欲しいと思っている。そして一生の思い出となる湘南のサッカー部だったと思えるような、結果を期待している。老人の夢かもし知れないが・・・
 W杯ロシア大会の出場資格を獲得した日本代表についての批判は専門家に任せるが、ロシアまで行って、本大会の観戦を考えてはいたが、諸事情を検討して、今回は見合わせようと思っている。いろいろ理由はあるが、冷静に考えるとまだ世界で対等以上に戦える力はないと見るのが妥当ではないかと思う。
 今年は母校の筑波大学が天皇杯でJのプロチームを3回も破り大健闘したが、本当に楽しい試合を見せてもらい感謝感激であった。わざわざ茨城の鹿島スタジアムまで足を運び、ベスト16で、J1の大宮との試合は2-0で、残念ながら敗れたが、学生らしい闘いを見せてもらい、楽しませてもらった。
「以心伝心」が出来た大変すばらしいチームだった。有り難うと云いたい。


「アジショナルタイム・三村恪一氏〈略歴〉」

 ワールドカップは国の名誉をかけて闘う四年に一度の大会である。とにかく勝つことを第一とする。従ってプレー技術の高さや名選手の美技を楽しむ、その国のプロリーグとは明らかに違う戦い方になる可能性もありである。日本サッカーのボール技術は、特にJリーグ発足を期にして急速な進歩を見せた。ボール技術の高さは勝利するための一大要素であることは間違いないが、これまで日本が出場したワールドカップで“うまさ”で勝つことは出来ないことは経験したはずである。昨年度のイングランドリーグを制したレスターの徹底した守備重視の戦い方や、ロシアへの予選で日本に完敗したオーストラリアが、スケールの大きなキックアンドラッシュともいえる従来のスタイルを捨て、後方からも細かくつなぐサッカーで選手の個性を全く活かせなかったことは、ワールドカップ本線でどんな戦い方をすれば良いかを示唆する事例であったように思う。
今回の予選を通じて、日本が更なる力を発揮するテーマは“体の使い方”だと感じた。特にボールが双方の中間にあるようなルーズな状況での体をぶつけ合いながらの“ファウルをしないでのマイボール化”の技術に多くの選手が意図を持ったプレーをせず、偶然に任せているのではの感が強かった。
まして、勝負に直結するような肝心な場面ですぐ倒れてしまう弱さは、ワールドカップ本戦では致命傷となってしまう確率が高いのではなかろうか。
ワールドカップ本戦では、代表がそのゲームを『ピッチのどの地域で相手ボールを奪いに行こうとしているのか』そして『それをどうシュート体勢まで持って行こうとしているのか』我々、見るものにも感じることができるような強い監督力を期待する。

「中さんのつぶやき・NO2」



「プロとアマチュアの世界」(正しい姿勢・バランスと足さばき)     2017・7 

 プロ野球のニューヨーク・ヤンキーズの田中マー君は日本を代表するNO1のプロ野球選手の一人だと思う。彼が使っているグラブの中に「気持」と書いてあった。素晴らしいと思った。私は同じような意味で「姿勢」と云う言葉をよく口にする。少し補足すると「気持」にプラスしてサッカーで大事な事、すなわちバランスのとれた体裁き、足さばきを意味している。剣道の世界では「自然体」を意味する。それが独楽の絵につながる。
理解してもらえるかどうか疑問であるが,分かりやすく説明すると、正しく止める、正確にパスする時の体の安定した動きを強調したい。不安定な状態でいくらプレーしても、次のシュートなり、パスへの動きが安定していなければ、良いプレーとは言えない。大変高度な話になるが、子供達へ是非伝えたい。サッカーの基本技術の中でも一番大事な事だと思う。

今や日本のサッカーの世界も15歳のプロ選手が現れる時代である。
高校、大学でサッカーをやる人達は何を目標にすればよいのだろうか?皆が皆プロ選手を目標にしているわけでは無い。まして湘南高校の選手たちは、プロ選手を目指しているわけでは無いと思う。サッカーの発展はトッププロのレベルアップと同時に、アマチュアのサッカー選手の質を高める目標もあるだろう。
他の種目に見られるように、陸上競技ではケニヤからの選手を集めて記録を狙う種目もあり、また相撲の世界の様にモンゴル人ばかり活躍する世界もある。勿論ブラジル人や韓国人選手が活躍するプロのサッカーチームがあっても良い時代だ。プロとアマチュアの問題を真剣に考える時代かもしれない。
 さて湘南高校の現状は如何だろう、関東大会予選はベスト32、夏のインターハイ予選は二次予選1回戦で敗れたが,良く健闘したと思う。代表になった東海大相模・日大藤澤高校との差はそれ程ないと思う。夏の練習で十分に差を詰めることは可能だと思う。夏合宿を期待している。そして冬の選手権予選は2次予選からの出場権を獲得して、秋の予選から始まる。3年生が人生の中で最高のパフォーマンスを発揮できる大会だと思う。最高の経験になると思っている。これからが大事だ、3か月の集中と進歩を期待しよう!!


「アジショナルタイム・三村恪一氏〈略歴〉」

 過日、フットサルの日本代表チームのコーチ、ミゲル・ロドリゴ氏のゴールデンエイジの選手のトレーニングについて、小さなアドバイス記事があった。私の過去やって来たサッカー指導について強烈な批判を受けたような感があった。ロドリゴ氏の指摘の概要は次の様なものである。

 日本はゴールデンエイジの選手のトレーニングを単に形式的に習慣的に、只やっている状況が多いのではないか。考えながらやっていない。選手が素早く状況判断することは何より大切。少なくとも2秒先のことを考えて予測してプレーできなければだめだ。指導者が要求していないのではないか。そして失敗を恐れずにリスクを伴ってもプレーを積極的にやることは選手が成長して行く上で大変大切なことなのだ。その意欲をもってプレーし、そして失敗したことを叱ってはいけない。
 若い選手のトウーロン国際大会でのゲームを見ても“ジャパンズ・ウエイ”の進歩発展は現状のままキャリヤーを積んでも容易に期待できそうにない不安感に苛まれる。“ジャパンズ・ウエイ”最大のテーマは、つなぐパスの質の問題。相手に最後に重圧をかけれる局面が少な過ぎるのではないか。
攻めの基本である“攻撃の拡大”に挑戦せずボールを失わないことに重きを置けば、有効なオープンスペースも数的優位もすぐ失うことになる。
 そして、守備の基本である“相手攻撃の圧縮”は相手に寄せれば寄せる程プレッシャーは高まる。距離をとって“前に立つ”だけなら相手チームのサイドからのクロスやシュートの精度を高めさせることになる。ミゲロ・ロドリゴ氏のアドバイスは選手のプレーに臨む心の姿勢に指導者はもっと目を向けろと云うことだろう。
「中さんのつぶやき・NO1」



「温故知新・古きを尋ね・新しきを知る」              2017・4 

 暫らく一休みしていたメール通信を「つぶやき」と言うタイトルで再開した。毎月書くのは少々シンドイので3か月に1回で年間4回にして、内容の濃いものにしたいと思っている。三村さんには日本代表について、を中心に少し多めに書いてもらう予定である。二人とも八十路を過ぎた老人だが、戦後の日本サッカーを背負ってきたサッカーキチガイである。共にクラマー直伝のサッカー育ちだ。さて私はやはり現役の情報を中心に、思い付きのことが多くなると思うが,OBの活躍も見させてもらい苦言も呈したいと思っている。
最初に報告するのは卒業生の大学進学情報だがこの結果は世間に胸を張れると思う。東大、京大、北大,名大、阪大、早稲田、慶応、等数名の合格者が報告されているが、更に東大・京大合格者は入学後もサッカーを続けると云う報告を受けている。既に終了した春休みの現役の活動情報と関東大会予選についてだが関君がメールにてかなり細かく報告してくれているので、私は「八千代遠征」について報告しておきたい。この遠征は隔年で行われスペインに行かない年に千葉県の八千代高校に遠征している。八千代高校の初代の校長が私の大学の後輩でもあり、湘南高校に対して色々配慮してくれている。伝統ある学校と組み合わせて貰い、また宿舎等も大変良くしてもらっている。この遠征では、栃木県の真岡高校・愛知県の刈谷高校地元の八千代高校等と胸を合わせてきた。試合結果は・8校中7位だったが・多くの収穫があったと思う。ここ何試合かの観戦した感想だが、やはり一番大事な「蹴ること」「止めること」の基本の部分がしっかりと身についていないのでそこそこの事は出来るが一番大事な事が出来ないため、勝負の最後の所で負けてしまう結果だった。多くの先輩たちも感じていると思うが、ボールが蹴れない、パスが不正確,点が取れない。サッカーで一番大事な事が出来ない事だ。古いサッカーと云われるかもしれないが、強い正確なキック、パスアンドゴー・相手の裏を取る強い低いゴロのキック、ライナーのシュート・・・クラマーさんのサッカーが出来ていない。まだ遅くない・私は過去の人間だがOB諸氏はまだまだ蹴ることが出来ると思う。グランドに出て一緒にボールを蹴って欲しい。まだ間に合うと思う。そして新1年生もかなりの希望者が入部してきた。大事に育ててほしいと願っている。 
レギュラーの2,3、年生はすぐに総体予選が始まる、そしてまた選手権予選だ。もうワンランク上を目指し悔いのないような高校生活を送ることを願っている。頑張ろう!!


「アジショナルタイム・三村恪一氏〈略歴〉」

 1953年、日本サッカー協会は、将来のサッカー界を背負う人材育成を願ってドイツ・ドルトムントで開催の国際学生スポーツ週間に関東、関西の大学から17名を選抜して派遣した。
サッカーと同時にヨーロッパ文化に触れる行事、例えばドイツで一般家庭での一週間を超えるホームステイや地下数百メートルでの石炭採掘やプロチームの密度の高いきびしい練習に参加など約2か月間の遠征であった。
日本サッカー協会の英断は、実を結んだ。日本サッカーの師匠デトマール・クラマーさんの来日を機に上記遠征メンバーであった 平木隆三、長沼健、岡野俊一郎(いずれも故人)の3人が生涯をかけて、今日の日本サッカー隆盛の原動力となった。現代では世界のビッグゲームやヨーロッパサッカーの一流プロリーグは毎日のようにTV放映で見ることが出来る。しかしオールドフアンにとっては、毎週土曜日の“三菱ダイヤモンドサッカー”が世界への目を開かせてくれる大きな窓となった。日本サッカー史に残る「三菱ダイヤモンドサッカー時代」と云っても良いような気がする。
金子実況アナウンサーと岡野俊一郎解説の名コンビの放映ビデオは数多く我が家のサッカー棚に残る。また棚には岡野俊一郎を通した日本サッカー史とも云える自叙伝がある。自らの生い立ちから始まりFIFAやIOC、JOC関連の数知れぬ海外活動が記録されている。本のタイトルは“雲を抜けて太陽へ”である。
デトマール・クラマーさんが日本について本を書こうとしていたが、残念ながら未刊に終わりその予定していた題名が前述の”雲を抜けて太陽へ”であった。
“今は日本のサッカーは雲の中にいるような状態だが、努力をして雲を抜ければ明るい未来が待っている”と確信していたクラマーさんの思いを、せめて俺の本の題名に使わせて貰ったんだと岡野俊一郎は言っていた。
中学、高校、大学年代にリーグや大会のゲームで「CF岡野」との数多くの
「デュエル」が思い出されてならない。